ミニマリストになろうと思ってる / ぼくたちにもうモノは必要ない
白いシャツと黒いパンツを着て、何もない部屋に住み、ぜいたくを忌み嫌う僧侶のような人たちのことだと思っていました。世捨て人のような、どこか現実味のないイメージですね。
そんな風にずっと気にかかっていたので、「どうせならちょっと知ってみようかな?」と思いたち、一冊の本を手に取ってみました。
率直に言うと、「ミニマリズム」に対する誤解が少し解けた気がします。ミニマリストたちは社会から距離を置きたいわけでも、物質主義に反旗を翻してるわけでもなく、一つの手段として「持たない生き方」を選んでいるのだと知りました。
この事実にぼくは衝撃を受け、彼らの生活スタイルから少なからず学ぶものがあると強く感じたので、ざっくりと内容や感想をまとめてみます。
ミニマリストは「大切なもの」が分かってる人
ミニマリストとは、
「本当に自分に必要なものがわかっている人」
「大事なもののために減らす人」
だと、ぼくは考えている。
この部分が一番印象に残ってます。ただ「ものを減らすこと」が目的だと思ってたけど違いました。少なければいい、というわけじゃないのです。
- 本当に自分に必要なものだけを残す
- 大事なものに集中するために減らす
別にテレビやPS4を買っても問題ないのです。大切なのは、それが自分が生きる上で必要かどうか
大事なものを大切にするため、本当の幸せを考え直すために、「ミニマリズム」は生まれたんですね。
ミニマリストにならないと無理ゲーな気が・・・
そもそもの話で。今の時代、ミニマリスト志向でないとけっこうきつい気がしてます。日本の経済は落ち目で、この先普通に会社勤めしても、給料がぐんぐん上がっていくことはおそらくないからです。
知識やスキルを身につければ別ですが、人間しんどいことはしたくない。好きなことをやってのんびりと暮らしたい。だったら「モノを持たない生活」で幸せのハードルをグッと下げる方が、よっぽどおトクなではないですかね?
人間の物欲に歯止めが効きません。いくらモノを買っても終わりはありません。けれど、財布の中身には限度があります。
社会評論家・岡田斗司夫さん、元2ch管理人・ひろゆきさんを始めとする多くの著名人が口にしてるように、今後ミニマルな生き方は普通の選択肢になっていくのでは?と推測してます。というか、ミニマリストにならないと無理ゲーにさえなってくるかもですね。
「捨てる」ことは「得る」こと
「断捨離」「捨てる」という言葉を聞くとネガティブなイメージが浮かびますが、「捨てる」ことは同時に「得る」ことを意味します(「得る」ものは目に見えないですけど)。
時間
まずは「時間」
- 買い物にかかる時間
- 無くしたモノを探す時間
- モノを捨てるための時間
モノを多く持っていたために使っていたあらゆる時間が戻ってきます。こうして得た時間は「本当に大切なもの」に使うことができます。
ダラダラする時間やムダな時間が減れば、もっとブログを書く時間が増えるんですよね!それはありがたい。
お金
次に「お金」
モノを買ったり、維持・管理するために使うお金がなくなり、金銭的余裕が生まれます。もっと必要なことにお金を使えるし、せっせと無理して働く必要がなくなるんですよね。
「物質的豊かさ」ではなく「時間の豊かさ」が一番幸せにつながると、心理学ですでに証明されています。つまり、モノを減らして時間の余裕を取り戻せば、幸せを取り戻すことにもなるわけです。
移動の自由
基本的に家を買うことはありません。モノも少ない。ということは、散歩気分で引越しや旅行ができちゃう。つまり「移動の自由」が得られます。
家賃や住宅ローンの返済に悩まされることもなく、一生同じ土地に縛り付けられることもなく、好き勝手住む場所を決めることができると。
集中力
モノを減らしじゃまなノイズを取り除くことで、「大切なもの」に集中できます。
「テレビでも観ようかな」と思ってもテレビがない。「漫画でも読もうかな」と思っても漫画がない。邪念がなくなり集中力が高まれば、仕事や勉強の生産性がぐんと上がり、毎日の生活が大きく変わるはずです。
おわりに:少しずつミニマリストになります
というわけで、「ミニマリズム」について色々と知り、考えた結果、
ミニマリストになろうと決めました。
少しずつですけど、部屋にあるいらない漫画や小説を処分し始めました。捨ててく中で気づいたのが「あまりにモノを持ちすぎていた」ということ。生きるために必要なモノは、実はそんなにないんですよね。
結論として、かなりの良書でした。本を読んで、実際に自分の生活に変化が現れたからです。
これから先の世の中で、「ほ、欲しいものは全部手に入れるんだ!」という夢はきつくなってくるでしょう。だからこそ「ミニマリスト」という生き方を、より多くの人にまずは知ってほしいなあ、と思います。
まあ、そんな感じで。以上、『ぼくたちにもうモノは必要ない』の書評でした。